認定考査の問題・合格率・難易度・日程その他まとめ

簡裁訴訟代理等能力認定考査(以下、認定考査)とは、司法書士特別研修の修了者を対象とし、特別研修の習得度を法務大臣が認定する制度。
認定司法書士になると、簡易訴訟代理等関係業務を行うことができます。

では日頃、簡裁代理権が必要ない業務に就いているならば必要ないのか?といえば、それはご本人の考え方次第でしょう。

どんな仕事ができて何ができないのか、庵主に言わせれば、それは些事です。
代書屋でいいのか、法律家として仕事をするのか。

法律家たらんとすれば、最低限の資格です。

例えば、後見業務などにも「要件事実の考え方」は必須です。
後見業務をしている司法書士は多いのですが、「要件事実の考え方」が分かっていない(資格の有無とは別)ために、懲戒などにかかる例が散見されます。

「蟹は己れの甲羅に似せて穴を掘る」

庵主には、法律家でない自分は考えられません。

さて前置きはこれくらいにして、認定考査の概要をまとめておきます。

認定考査の受験資格

特別研修の修了者であること(司法書士法§3−Ⅱ②)。
なお、司法書士の登録は資格要件ではない。

認定考査の日程、実施時期、考査時間

例年、6月の第1日曜日13:00~15:00に実施される。
つまり、特別研修が終了して約3か月後に実施される。

ちなみに2019年度の6月第1日曜日は、令和元年6月2日です。

認定考査の出題内容と範囲

  1. 司法書士試験レベルの基礎知識(民商法、民訴、保全法等)
  2. 特別研修での履修事項
  3. 簡裁代理権限に関する知識
  4. 司法書士倫理に関する知識

認定考査の出題数、出題形式、解答形式

(1) 出題数

合計3問である。第1問は本案訴訟手続、第2問は簡裁代理権限、第3問は司法書士倫理である。
うち第1問は、(1)~(7)程度の小問形式に分かれる。

すなわち、(1)は訴訟物、(2)は請求原因事実、(3)は抗弁の要件事実、(4)は再抗弁の要件事実、(5)は立証に関する問題、(6)は民事保全の知識、
といった要領で出題される。

(2) 出題形式

事例問題である。すなわち、原告及び被告の言い分(問題文2ページ程度)を読ませたうえで、設問に答えさせる形式である。
なお、「 ~ について論ぜよ」のような一行問題はない。

(3) 解答形式

論述式である(多肢択一式問題は1問もない)。
すなわち、各設問に30~350文字程度で論述する形式である。合計3問の解答文字数は、おおむね2000文字程度であろう。

(4) 難易度

脅すわけではないが、特別研修を修了しただけ(つまり、復習をしない)では、第1問で合格点をとるのはほとんど無理である。
考査の目的に照らすと、そのような難問を出題するのは疑問ではあるが。

ともあれ、特別研修を修了しただけでは合格は困難である。
したがって、受験者は何らかの自助努力が必要である。過去問を解いてみれば、その意味が自覚できるはずである。

採点基準、合格基準点

(1) 採点基準(第1問)

漏れ伝わる情報によると、「大甘に甘い」と言われている。もし、厳しく採点するとなると、合格者が出なくなるから(?)

(2) 採点基準(第2問、第3問)

簡裁代理権及び司法書士倫理については、第1問の本案訴訟手続に比較してやや厳しい、と言われている。
その理由として巷間流布しているところでは、綱紀事件を惹き起こすおそれのある司法書士を振るい落とすため、とか(真偽のほどは分からない)。

(3) 合格基準点

例年、70点満点中、40点である。

合格率、考査の実際

(1) 合格率

直近3回の考査の合格率は、平均約6割5分である。合格して当然の割合である。逆に、落ちるのが難しい(?)。
落第したのでは、堪らないダメージを被るかも。
某司法書士会の役員で、その役職を辞任した人もある。

なお、2018年度(平成30年/第17回)認定考査では、史上最低の合格率43.1%でした。

(2) 認定考査に合格する(落ちない)ための戦略

受験者の多くは、第1問の本案訴訟に目を奪われがちである。
しかし、第2問及び第3問(簡裁代理権、倫理)で挽回できれば、何とか40点には滑り込めるかも(?)

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(3) 難しい問題(とりわけ第1問)をなぜ出題するのか?

これは、庵主にも不明である。
「特別研修を受講しただけでこと足れりとせず、少しは勉強して実力のある司法書士になってほしい」、といった督励であろうか?
当局者は、司法書士にそこまで配慮して下さっているのであろうか?

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