民法改正と特別研修、認定考査

1 民法の改正

民法総則及び債権法を中心とする改正があり、改正規定の多くが令和2年4月1日から施行されることになりました。

改正は多岐にわたりますので、第19回特別研修・認定考査を受講・受験するには、改正法を勉強する必要があります。

2 改正点のピックアップ(時効関係)

(1) 消滅時効の援用権者の明示(§145)

(2) 旧法の「中断」、「停止」概念の廃止、概念の再構成

ア 中断事由 = 効果(「完成猶予」、「更新」)の違うものが混在
   例)裁判上の請求 = 「完成猶予」+「更新」の効果
     承認     = 「更新」の効果のみ

イ 停止という概念
   「完成猶予」の意味だが、残存期間が進行するかのような誤解の恐れ。

ウ 時効の「完成猶予」・「更新」の概念への再構成

(3) 時効の完成猶予事由、更新事由

ア 完成猶予・更新事由

  1. 裁判上の請求等(§147-Ⅰ)
    なお、確定判決等による権利の確定に至ることなく中途で各事由が終了した場合、時効の更新は生じないが、完成が6月間猶予される(§147-Ⅰかっこ書)
  2. 強制執行等(§148-Ⅰ)
    なお、申立ての取下げ等によりその事由が終了した場合、時効の更新は生じないが、終了の時から完成が6月間猶予される(§148-Ⅰかっこ書)。

イ 完成猶予事由

  1. 仮差押え、仮処分(§149)
  2. 催告(§150)
  3. 協議を行う旨の合意(§151)
  4. 未成年者等、夫婦間の権利、相続財産、天災等(§158~§161)

ウ 時効の更新事由
   承認(§152)

(4) 原則的時効期間の見直し、職業別短期消滅時効・商事時効の廃止

ア 原則的時効期間の改正

  1. 10年の時効消滅の規定(旧§167-Ⅰ)の廃止
  2. 主観的起算点/時効の起算点(その1)
    権利を行使し得ることを知った時から5年間(§166-Ⅰ①)
  3. 客観的起算点/時効の起算点(その2)
    権利を行使し得る時から10年間(§166-Ⅰ②)

イ 商事時効(商旧§522)の廃止

ウ 職業別短期消滅時効(§170~§174)の廃止

(5) その他

ア 定期金債権及び定期給付債権の消滅時効(§168)

イ 生命・身体侵害による損害賠償請求権の消滅時効期間の伸張(§167、§724の2)

ウ 不法行為の損害賠償請求権の長期の権利消滅期間の法的性質の変更(§724)

3 改正点のピックアップ(消費貸借契約)

 諾成的消費貸借契約の新設(§587の2-Ⅰ、Ⅳ)

民法改正についての解説動画

民法改正について

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